2010.10.07記

駒を効率よく配置する

今回は少し「セコい」話を。これ以上駒を入れる場所がなさそうだと思われる場合でも、応手の限定などを理由に、さらに駒を置ける場合があります。ただし、取られるためだけに存在する駒は煙詰においては基本的に減点事項となるはずです。
自作、詰将棋パラダイス2009年2月号、105手詰
自作、詰将棋パラダイス2009年2月号、105手詰
自作を例にとって、幾つかの配置についてその意味を考えてみたいと思います。 まず4五歩。この図において4五歩は取られるだけの駒に見えるのですが、実際には2手目の応手を限定しているという意味があります。この配置には意味があると考えてよいでしょう。 ※もしダメだと言われたら▲4五歩を▲9六歩にでも変えましょうか。(さてどうなるでしょう?) それはさておき、次に、2五歩や1四桂に着目してみます。これらは、序盤の変化で玉が右上方向に遁走するのを防いでおり、もちろん必要不可欠な配置です。では、もしこれら2枚の配置が2五香1枚で代用できるとしたらどうでしょうか?(実際には余詰が生じるので代用できない。詳細略)。1枚の配置で済むところで2枚使うことに関しては(本稿で用いている意味において)「効率がよい」と言って自慢してしまってよいのでしょうか?この点については正直自分でもよくわからないところがあります。今後もこういうケースには遭遇することがあると思うので皆様のご意見を伺いたいところです。 更にいうと、次の場合はどうでしょうか。すなわち、見かけ上は受方玉に取られるだけの攻方の駒 A について、「実は A は、A が受方玉に取られる以前のある局面において受方が A 合をできないようにするために配置してるんだ!他に置く場所がなかったんだ!」と作者が強弁(?)した場合です。この場合の駒 A の配置というは有効なのでしょうか?
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