入選作010

初の双玉作。絶連の素材だったので、できるだけ変化が生じる逆算を選びましたが…。双玉はまだまだ面白いものができそうですね。


解説(石黒誠一)

作者 -飛車筋の遮断が一貫した目的。変化に多少深みがあり、難解との理由でヤン詰からは返送されてしまいました。 よろしくお願いします。

☆攻防王を睨む二枚の竜が目を惹く。とりあえず2手進めて53桂生あるいは63馬と1枚奪えるが、どちらを奪うかが悩ましい。 63馬は同歩なら31角成で詰むが、同竜で詰まない。そこで53桂生だが、その瞬間52玉〜53玉と逃げられそうな感じがして、 きっちり4手目の変化を読まないと指しきれない。

☆31角成と呼び戻し、11飛にお約束の逆王手。ただ意味付けとしては、逆王手することよりも後で前に利かないのがメイン。

☆54馬で決まったようだが、43飛とまだ粘る。これを切って捨てて、23桂でようやく33銀が動けるようになって幕。清涼感のある詰め上がり。

真保千秋 -紛れもなさそうに見えて、手を出したくなる。
柴田英男 -双玉ならではの攻防楽しめた。
二宮卓郎 -わかりやすいコンセプトの好感度が大。
今川健一 -康平さんの双玉作品を解いて思うのですが、詰将棋作家は、もっと双王問題に力を入れるべきです。 双玉ならではの合駒が楽しく、詰将棋の幅が拡がるはず。この作品も易しいですが、その楽しさに満ちています。

A B C 平均
2 0 22 36 1 2.35

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