入選作014

ありふれた素材が、逆算によって作品になったという好例。初手がないとありふれた素材と言われても返す言葉がありません。


解説(中島清志)

☆竜の翻弄がテーマだが、事前準備である初手の角捨てがうまい。退路を塞ぐという単純な 意味付けながら、効果がすぐにわからず、容易には打てないと思う。2手目27玉に備えて 直打ちするのも巧妙で、同じようでも銀だと27玉で38に逃げられてしまうのだ。 以下は筋に入った攻めで、易しいながらも気持ちよい順である。駒数も少なく練られた構図で、 嫌味のない作品といえる。

市原誠 -これぞ詰将棋!駒は取らずに捨てる。A
下西憲之 -守備竜を無効にする手順が素晴らしい。A
田辺尚弥 -捨駒の妙を味わいました。A
中沢照夫 -4連続捨駒がそう快。A
高坂剛 -初手が分かれば後は意外と容易。B

A B C 平均
5 4 57 39 2 2.56

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